「経理って女性の仕事でしょ?」「内勤って基本は女性しか雇ってもらえないよね」
このように、「事務・内勤=女性の仕事」というイメージを持たれている人も多いのではないでしょうか。
その背景には、昭和の「男は仕事、女性は家庭」という概念の名残があります。
かつて女性は結婚すると家庭にはいる「寿退社」が当然だったことから、特別な技能を必要とせず、補助業務的な事務や経理を任せていたのが理由です。
しかし現代では仕事における男女差というのは格段に縮小しています。
今回は、そんな経理や事務職についてまとめていきます。
男女比や、年収格差、仕事内容までこれを読めば全てがわかる内容になっていますので、最後まで読んでブックマークしておいてください。
男女比率
実際のところ男女比(事務職全般)は

・男性…39.8%
・女性…60.2%
参照:男女別にみる事務職の数的特徴 : 「賃金構造基本統計調査」からの分析
になっており、女性が多いことには間違いありませんが、年々男性の割合は増えてきています。
つまり、男だから、女性だからといった性差を考えなくてもいいです。
重要なのは、スキルと知識です。
実際に私の父も事務員をしています。今は管理職をしていますし、部下には男性もいます。
年収差

:厚生労働省の統計データ参照
一般的な事務職と、一定の専門知識を要する経理事務では年収に大きな開きがあります。
上の図からわかるように、経理事務は専門性の高さに応じて年代が上がるごとに年収も増え、事務系職種の中では相対的に高い年収の水準になります。
一方、事務職(広義の一般事務)の平均年収は同年代の経理事務より低く、50代になっても経理事務の40代平均程度に留まります。
これは、事務職には一般事務や営業事務など幅広い職種が含まれ、昇給幅が比較的小さいことによるものです。また事務職は残業や各種手当が少ない傾向もあり、年収が大幅に伸びにくい点も影響しています。
経理の仕事内容の棚卸し

最後に重要な経理業務の棚卸しをします。
1. 日常(ルーティン)業務
- 仕訳・伝票起票
取引ごとに会計ソフト・帳簿への仕訳入力、伝票の作成・整理 - 売掛金・買掛金管理
請求書発行、入金確認、支払予定の管理、債権・債務の消し込み - 現金・預金管理
出納帳の記帳、現金残高の確認、通帳記帳や預金残高管理 - 領収書・証憑整理
経費精算、領収書・請求書等の回収、ファイリングや電子保存
2. 月次業務
- 月次決算(試算表作成)
各種残高の確認・調整、月次試算表や管理資料の作成 - 給与計算・支給
勤怠データ集計、給与計算、源泉所得税計算、給与振込 - 社会保険・労働保険手続き
各種保険料計算、納付、資格取得・喪失手続き
3. 四半期・年次業務
- 四半期決算・本決算対応
決算整理仕訳、決算書(貸借対照表・損益計算書等)の作成 - 法人税・消費税等の申告・納税
税理士との連携、各種税金の計算・申告・納付 - 年末調整・法定調書作成
年末調整手続き、源泉徴収票・支払調書作成
4. 管理・分析業務
- 資金繰り・キャッシュフロー管理
資金繰り表の作成、資金調達や運用の検討 - 予算作成・実績管理
予算立案、予実差異分析、経営層への報告資料作成 - 原価計算・プロジェクト別管理
商品やサービスごとの原価把握、部門別収支の集計
5. 周辺・付随業務
- 監査対応・資料準備
会計監査・税務調査のための書類作成・提出 - 規程・社内ルールの整備
会計方針、経費精算ルールの見直し - 取引先・金融機関対応
支払いスケジュール調整、融資申請サポート - 業務効率化・IT導入
経理システムの選定・運用、業務フローの改善
まとめ
今回はまだまだ女性の仕事というイメージを持たれがちな、経理・事務職についてまとめました。
過去の名残で女性の割合が比較的高く、男性からは避けられがちな職種ですが、企業経営の中で会社の土台を支える経理・事務職は非常に重要なポジションです。
また、キャリアアップにおいては確実に専門知識が必要になってくるポジションでもあります。
社内業務を円滑に進めるためにも、自身のキャリアアップのためにもしっかりと専門知識を身につけていきましょう!
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また、この他の記事では決算書の見方や、閑散期の過ごし方などもまとめています。併せて読んでみてください。
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