「資格があると便利なのは分かってるけどそんな勉強に時間をかけてる余裕はない」「普段のお仕事が忙しすぎて資格勉強なんてしてる余裕はない」「どの資格を取ったらいいか分からない」「そもそも資格なくても仕事できてるしいらないでしょ」
意外とこんなお悩み持たれてる方多いですよね?
それに、これから経理で就職したいけど何を持ってたら就職で有利になるんだろう?と悩まれている方も多いのではないでしょうか。
このブログを読んでいただければ、これだけは押さえておきたい経理資格を簡単に知ることができます。
経理業務に特化した厳選資格を3つを内容と難易度ごとに、とてもわかりやすく説明しています。
これまで複数の経理担当者から実際に聞いた中でまとめた資格3つなので、実際に経理として活躍中のあなたや、これから経理で就職希望のあなたはぜひ取得を目指していただければと思います。
経理担当者におすすめの3選

日商簿記検定(3級・2級)
日商簿記の難易度
3級:入門レベル
- 商業簿記の基礎を学ぶ
- 主に「現金出納」「売掛金・買掛金」「仕訳」「試算表作成」など、日常的な取引の記録方法を扱う
- 合格率は40~50%前後。独学・短期間の勉強でも十分合格が目指せる
2級:実務レベル
- 商業簿記に加え、製造業向けの「工業簿記」も範囲に含まれる
- 「決算処理」「精算表」「伝票会計」「減価償却」など、実務的な論点が増え、企業規模を問わず幅広く役立つ内容
- 合格率は20~30%程度で3級より難易度が高く、計算問題や応用問題が多くなる
日商簿記資格の特徴
- 公的資格として広く認知されており、履歴書に書ける「経理のスタンダード資格」
- 学生から社会人・主婦まで幅広い層が受験し、特に中小企業の経理担当者には必須級
- 3級は基礎力の証明、2級は実務力と応用力の証明となり、経理・財務部門への就職・転職時にも強みになる
経理業務への役立ち方
日商簿記の学習内容は、日々の伝票入力から決算処理まで経理業務のすべての基礎に直結しています。
3級を取得すれば日常取引の記帳や領収書管理、現金・預金管理が自信を持ってできるようになり、社内での経理処理を安心して任される存在になれます。
2級になると、売上や仕入、給与計算、減価償却、棚卸など「より高度な経理処理」「決算整理」も理解できるため、会社の利益・財務状況の把握や分析、税理士とのやり取りもスムーズにできるようになると思います。
また、試算表や財務諸表が読めるようになるので、経営者や銀行対応、補助金申請の際にも自信を持って説明できるようになります。
過去に銀行員さんと会話した際も、銀行の窓口となる経理担当者が簿記を持っていることへは非常に好印象を持たれていました。
日商簿記は、実務で本当に役立つ知識とスキルが詰まった資格です。経理担当者はもちろん、経営をサポートする立場の方にも強くおすすめです。
給与計算実務能力検定(2級・1級)
【給与計算実務能力検定の難易度】
2級(基礎レベル)
- 初めて給与計算や社会保険の仕組みを学ぶ方向け
- 基礎的な計算問題や労働法令の知識が中心で、独学でも対策可能
- 合格率は約60~70%と比較的高めで、一般的な事務職や経理担当者なら十分チャレンジ可能
1級(応用・実務レベル)
- 実際の給与計算業務を想定したレベル
- 応用問題や、イレギュラー対応、法改正への実務的対応力が問われる
- 合格率は30~40%程度で、2級より難しく、実務経験や幅広い知識が求められる
【資格の特徴】
- 全国経理教育協会が主催する“給与計算のプロ”を証明する実務系検定
- 労働基準法や社会保険、所得税、住民税、年末調整など給与に関する知識が幅広く網羅されている
- 公式テキスト・模擬試験が充実しており、独学でも取り組みやすい
- 2級合格で実務未経験でも給与計算の基礎力が身についた証明になる
【経理業務への役立ち方】
給与計算実務能力検定を取得すると、毎月の給与計算や年末調整、社会保険手続きなどを自信を持って行えるようになります。
特に中小企業の経理担当者や「総務・労務も兼ねる事務職」には、給与計算のミス防止・法令順守の観点からも非常に役立ちます
例えば、残業代や有給休暇の計算、各種控除、社会保険料・雇用保険料の算出なども、法改正に合わせて正しく処理できる力が身につきます。
また、従業員からの給与や保険に関する質問にも適切に答えられるようになるため、社内外からの信頼度もアップします。
さらに、税理士や社労士とのやりとりもスムーズになるので、毎月・毎年の業務負担を大きく減らせます。
給与計算実務能力検定は、“経理+総務・労務”の現場力を底上げする、実用性の高い資格です。特に1人事務や家族経営の会社、バックオフィスのスキルアップを目指す方には強くおすすめします。
FASS検定(経理・財務スキル検定)
【FASS検定の難易度】
- FASS検定は合格・不合格ではなく、S~Eまでの5段階評価でスコアが出る形式
- 内容は「資産・決算・税務・資金」の4分野にわたり、経理実務に即した幅広い知識が問われる
- 問題数は多いが、実務経験の浅い方でもテキストや過去問対策で十分チャレンジ可能
- 一般的な中小企業の経理経験者であればB~Cランクを目指しやすく、Aランク以上は実務経験+応用力が求められるため難易度はやや高め
【資格の特徴】
- 経済産業省主導で創設された“経理・財務スキルの客観評価資格
- 「会計」「決算」「税務」「資金管理」など、実務の現場で必要なスキルを体系的に測定できる
- 点数による「現状診断」も可能で、スキルアップや教育研修の目安としても活用されている
- 全国の企業で人材評価・研修ツールとして導入が進んでおり、経理キャリアを積みたい方には強みとなる
【経理業務への役立ち方】
FASS検定は、日々の仕訳や伝票処理だけでなく、月次・年次決算や税務処理、資金繰り管理、各種法定調書作成まで「経理実務全般」に強くなれる資格です。
この資格を学ぶことで、単なる経理処理だけでなく「会社全体の資金の流れ」や「財務諸表の読み方」「資金計画の立て方」など、経営判断にも役立つ知識が身につきます。
また、客観的なスコアで自分の弱点や得意分野を把握できるため、効率よくスキルアップできる点も魅力の一つです。経理担当者としての実力証明になるだけでなく、昇進や転職・異動時のアピール材料にもなります。
FASS検定は、“経理の総合力”を磨きたい方、より高い業務レベルを目指す方にぴったりの実践型資格です。
中小企業の「なんでも屋さん」経理や経営サポートを担う方には特におすすめです。
資格がなぜ必要なのか

自信を持って経理業務を進められるから
経理担当者にとって資格を持つことは、日々の業務において大きな自信につながります。
その理由のひとつは、「自分の知識やスキルが客観的に証明されている」という安心感です。
日商簿記や給与計算実務能力検定、FASS検定などを取得することで、会計や税務、給与・社会保険など経理の基本から応用まで、一定レベルの知識と実務力が身についていることを周りにも自分にも証明できます。
この証明があることで、「この処理方法で本当に合っているかな?」「法改正があったけど、対応できているだろうか…」といった不安や迷いが大幅に減ります。
資格取得の過程で体系的に学び直すことで、知識の抜けや曖昧な部分がクリアになり、どんな場面でも落ち着いて業務を進めやすくなります。
また、資格取得を通じて「実務でよくあるトラブルやミスのパターン」や「最新の法令・実務対応」も学べるので、イレギュラーな事案や難しい計算にも臆せず取り組めるようになります。
資格は“知識の保険”としても機能して、「自分にはこの資格があるから大丈夫!」と前向きな気持ちで業務に臨めるようになるのです。
このように、資格は知識や技術の裏付けだけでなく、精神的な安心感や自己肯定感を高めてくれる、経理担当者にとって心強い武器になります。
社内外からの信頼度がぐっと高まるから
経理担当者が資格を持っていると、社内外からの信頼度が大きく高まります。
その最大の理由は、「専門知識とスキルが客観的に証明されている」からです。
たとえば日商簿記やFASS検定などは、国や業界団体が公式に認定している資格であり、その合格は「会計や税務、財務について一定水準以上の能力がある」という証明書になります。
この証明があることで、経営者や他部門の社員から「この人に任せれば大丈夫」という安心感を持ってもらいやすくなります。特に中小企業では、「社長の奥さんだから」「事務員さんだから」という理由でなんとなく経理を任されているケースも多いですが、資格があれば“肩書きだけ”ではない“実力”を社内外に示せます。
また、税理士や銀行、社労士、取引先とやり取りする際も、資格を持った担当者であれば専門的な会話や書類のやり取りがスムーズに進みやすく、先方からの信頼も得やすくなります。
ミスやトラブルが起こりにくい「安心できる経理担当者」として評価されます。
このように、資格は「知識・スキルの証明」であり、「信頼のバロメーター」とも言えます。経理担当者が資格を持つことは、社内外の関係者に安心と信頼をもたらす大きな要因となります。
日々の業務改善やトラブル防止に役立つから
経理担当者が資格を持つことは、日々の業務改善やトラブル防止に大きく貢献します。
その理由の一つは、資格取得の過程で「最新の法令や経理ルール、実務の基本」を体系的に学べるからです。
日商簿記や給与計算実務能力検定、FASS検定などでは、単に知識を詰め込むだけでなく、実際の現場でよくあるミスやイレギュラー事例、法改正への対応方法なども学べます。
こうした知識があると、「知らなかったから提出が遅れた」「正しい計算方法が分からずミスをした」といった初歩的なトラブルを未然に防ぐことができます。
また、資格取得を通じて身につけた“チェックリスト思考”や“業務フローの見直し力”は、普段の日常業務をより効率的かつ正確に進めるための武器になります。
例えば、領収書の整理や伝票の入力、締め処理などでも「どこにミスが起きやすいか」「どのタイミングで見直しを入れると良いか」が感覚的に分かるようになるため、無駄な手戻りやヒューマンエラーを減らせます。
さらに、法改正情報をキャッチする力もつくため、社内ルールのアップデートや業務改善の提案もスムーズに行えるようになります。
このように、資格を持つことで“実践的な知識”と“ミスを減らす習慣”が身につき、日々の経理業務の質を底上げできるのです。
終わりに
今回は経理担当者、経理に興味のある方におすすめの資格を3つに絞って難易度から特徴までを紹介しました。ただ当然資格だけではなく、仕組み化やシステムに頼ることも経理の現場では絶対に必要になってきます。
以下の記事では「【初心者向け】月末に慌てないための経理ルーティンのコツ4選【保存版】」をまとめていますので、こちらも併せて読んでみてください。
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