求人票の書き方どうする?
「求人票は出した。でも応募がない…」
「なにを、どこまで、どう書けばいいかわからない…」
中小企業や個人経営の方から、こんな声をたくさん聞いてきました。
私自身、数百社のバックオフィス現場で採用・労務サポートをする中で、「せっかく求人を出したのに誰からも反応がない」「応募は来ても、思ったような人が全く来ない」という企業の相談を何社も受けました。
多くの現場で「求人票=とりあえず情報を並べるもの」と思いがちですが、実は“ちょっとした書き方のコツ”で応募数もマッチングも劇的に変わります。
この記事では、「どこまで書けばいい?」「どう表現すれば響く?」という疑問に、現場で本当に役立ったノウハウとテンプレートを使って全力で答えます。
「ハローワークでも求人サイトでも使える構成」「今すぐコピペ・カスタマイズOKの雛形」「人を増やす前にまず“応募の質”を変えたい方」――そんな悩みを持つ方にぴったりの内容です。
この記事を読んでいただくことで、
- (1)誰でも“今すぐ”使える求人票テンプレ・例文が手に入る
- (2)現場で応募数・質が上がった実例を知り、マネできる
- (3)「会社らしさ」が伝わる求人の書き方・注意点がわかる
なぜ私が「変わる」と断言できるのか?
それは、求人票を「ただの情報」から「会社のラブレター」に変えた現場で、本当に応募・定着・マッチングが良くなったからです。
ほんの数行の書き方を変えるだけで、「こんな人が来てほしい!」と思える応募が集まる――この記事では、その秘訣を実例・雛形付きで徹底的に解説します。
「求人票=会社の第一印象」。この記事で、あなたの会社の魅力を最大限伝えられる一枚にアップデートしましょう!
求人票に必要な基本8項目
求人票には「最低限、必ず押さえるべき8つの基本項目」があります。ハローワーク・求人媒体どちらでも共通の枠組みです。
これを漏れなく丁寧に書くことで、応募者の「不安」や「ミスマッチ」を減らし、信頼される求人票になります。
- ① 募集職種・仕事内容:どんな仕事か、どんな人が活躍するかを具体的に
- ② 雇用形態:正社員・パート・アルバイト・契約社員など
- ③ 勤務地:住所、最寄り駅、通勤手段、在宅可など
- ④ 勤務時間・休日:始業・終業、休憩、休日の具体的な書き方
- ⑤ 給与・待遇:時給・月給、手当、昇給、福利厚生、交通費、保険など
- ⑥ 応募条件:必須スキル・経験、歓迎条件、年齢・資格など
- ⑦ 会社情報・雰囲気:事業内容、スタッフ構成、社風やアットホーム感も
- ⑧ 応募方法・連絡先:電話・メール・応募フォーム、担当者名、連絡可能時間
これに加えて、「自社らしさ」や「安心して応募できそう」と思ってもらえる一文があると、他社と差がつきます。
例えば、「社長も一緒にランチするアットホームな会社」「小さい子どもがいる方も活躍中」「残業ゼロ」など、具体的な雰囲気が伝わると安心感が高まります。
【目的・例文つき】項目別書き方ガイド

それぞれの項目ごとに「なぜその情報が必要なのか」「どこまで書けばよいか」「応募が増えた現場の例文・テンプレ」などを徹底的に解説します。
① 職種・仕事内容
目的:「自分にもできそう!」とイメージしてもらうことが最重要。
NG:「事務業務全般をお任せします」
OK:「電話応対(1日10件程度)、請求書作成(テンプレあり)、データ入力(Excel使用)など」
【ポイント】
- 「何を・何件くらい・どんな環境で」まで具体的に
- 未経験OKやマニュアルありも記載すると応募ハードルが下がる
- 1日の流れ・先輩の一言・よくある質問もプラスで安心感UP
② 勤務時間・休日
目的:応募者が「ライフスタイルに合うか」判断しやすくする。
- 「9:00〜17:00(休憩1時間)」のように明記
- 「週3〜OK」「完全週休二日制(土日祝休)」も明快に
- お子様の行事や急なお休みの対応など柔軟さを伝えると安心
【例文】
「9:00~17:00(実働7時間、休憩1時間)/残業ほぼなし/お子様の急な体調不良も柔軟に対応」
「週3~OK、Wワーク・副業もOK」などもアピール材料に。
③ 給与・待遇
目的:「結局いくらもらえる?」の不安をなくす。
- 「時給1,100円~(経験・能力に応じて優遇)」など幅を持たせつつ最低ラインも明示
- 交通費支給、手当、昇給、賞与の有無も正直に
- 保険や福利厚生も「雇用保険・労災保険完備」など具体的に
【例文】
「時給1,100円~+交通費全額支給/社会保険・雇用保険完備/昇給あり」
「月収例:週3日×5h=月6万円前後」など実収入例もあると親切。
④ 応募条件
目的:「自分も応募していい?」の不安を解消。
- 「PC入力ができればOK」「Excel/Wordが使える方」など具体的に
- 「事務未経験歓迎」「人柄重視」「主婦・主夫・ブランク歓迎」も記載
- 「年齢不問」「資格不要」も応募ハードルを下げる要素
【例文】
「未経験歓迎!」「PCでの簡単な入力ができればOK」「経験よりも人柄重視」
「主婦・主夫歓迎/ブランクOK/子育て中の方も活躍中」
⑤ 会社情報・雰囲気
目的:会社の「人柄」「空気感」「安心して働ける環境」を伝える。
- 「従業員8名のアットホームな職場」「社長も現場で一緒に仕事」など身近さをアピール
- 「女性が7割、20〜40代中心」「社歴10年以上のスタッフも」など具体的に
- 「ランチは全員一緒」「お茶菓子の差し入れあり」「毎月誕生日会」など雰囲気も
【例文】
「従業員8名/女性6名・男性2名/30~50代中心。みんなで助け合う雰囲気が自慢です」
「社長も現場で一緒に働くアットホームな会社。急な休みもカバーし合っています」
⑥ 雇用形態・勤務地・応募方法
- 「パート(正社員登用あり)」「週3~OK/曜日・時間相談可」など柔軟さを表現
- 勤務地は「大阪市〇〇区△△(駅から徒歩5分)」など地図やアクセスも一言
- 応募方法は「お電話またはメールで“求人を見た”とお伝えください」など具体的に
【よくある質問・“これって書くべき?”】
- 職場の平均年齢 → 書いてもOK(ミスマッチ防止に◎)
- 残業の実態 → あるなら正直に+時間数も明記
- 服装や髪型 → 自由なら「自由」と一文入れると好印象
- 副業やWワーク → OKなら必ず記載
- 雰囲気の伝え方 → 1日体験・職場見学歓迎と添えると安心
【チェックリスト】書く前・出す前に確認!
- □ 仕事内容が具体的にイメージできるか
- □ 勤務条件に曖昧な表現がないか
- □ 自社の雰囲気・人柄が伝わるか
- □ 求人票を読んだ人が“安心して応募できそう”か
- □ 応募後の流れが分かりやすいか
【テンプレート】すぐ使える求人票ひな型
以下をコピペ&自社用にカスタマイズするだけで、基本構成が完成します。
▼求人票テンプレート
■ 募集職種: 一般事務(電話対応・書類作成・PC入力など) ■ 雇用形態: パート(正社員登用制度あり) ■ 勤務地: 大阪市〇〇区△△(駅から徒歩5分) ■ 勤務時間: 9:00~17:00(週3~OK) ■ 休日: 土日祝、年末年始・GW・お盆休み ■ 給与: 時給1,100円~+交通費支給 ■ 待遇・福利厚生: 雇用保険・労災保険完備/昇給あり/制服貸与/有給休暇 ■ 応募条件: 未経験歓迎/主婦・主夫の方も活躍中/PCで簡単な入力ができる方 ■ 会社の雰囲気: 従業員8名、アットホームでみんな助け合っています。小さなお子様がいる方も多数在籍。社長も一緒にランチするなど、明るい雰囲気です。 ■ 応募方法: お電話またはメールにて「求人を見た」とご連絡ください。 担当:佐藤 電話:00-0000-0000 メール:sample@example.com ■ 選考フロー: 書類選考→面接(1回)→内定 ※応募前の職場見学も歓迎!
このテンプレートに「自社ならでは」の一文や雰囲気、働き方の柔軟さを足してアレンジすればOKです。
まとめ|求人票は「会社の履歴書」
求人票は、応募者にとって「会社の第一印象」そのものです。
どんなにいい会社でも、「情報がぼんやり」「自分ごと化しにくい」求人票では、魅力も伝わらず、応募も集まりません。
逆に、「仕事内容を具体的に」「雰囲気や社風をしっかり伝える」「条件・不安解消ポイントを丁寧に記載する」ことで、応募数も質も一気にアップします。
この記事を読んだら、まずやること
- 自社の求人票を今一度読み返し、「自分が求職者なら応募したくなるか」目線で見直す
- チェックリストで曖昧・抜け・誤解ポイントがないか確認
- テンプレートを元に、自社だけの魅力をプラスした新しい求人票を作成
「求人票は会社の履歴書」。あなたの会社の魅力・思い・働きやすさを、1枚でしっかり伝えることで、求める人材とつながるチャンスが広がります。
一人でも多くの方が、理想の応募者と出会えることを心から応援しています。
他にも「応募が増える面接案内のコツ」や「定着率を上げる社内制度」「無料求人媒体の比較」など、採用・労務ノウハウの記事もご用意しています。ぜひ関連記事もあわせてご活用ください。
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